活字好きの本のお話

図書館や大好きな本の話、読んだ本の感想など、駄文で綴ってまいります。

ちょっとした贅沢

毎日、職場と自宅の往復、

そんな生活を始めて、11年になる。

始めた当初は、その間に保育所があった。

電車を降りると小走りに買い物を済ませ、

これまた小走りで子供達のお迎えに行く。

その生活が数年続き、

次は留守番する子供達を待たせてはならぬ!と、

これまた自転車を爆走させて帰る日々が続いた。

そしてここ1年半は、習い事の剣道が週4日。

中継地点は稽古先の体育館、そこからやはり自転車を走らせる。

 

そんな私にも、のんびり帰宅できる日がある。

ここ最近は月曜日と、子供が塾に通う日、この2日間。

時折ここに通院が入るので、いつもという訳ではない。

しかも、油を売れば売るほど、帰宅後は忙しないことになる。

 

今日は月曜日。帰宅途中、乗り継ぎの駅にある書店に寄った。

中規模の書店、話題の書籍を手に入れるのには困らないサイズ。

自分が興味をもつ分野の書棚を、一つまた一つと覗いてみる。

まずは”大阪探し”のつもりで、ガイドブックの棚。

カフェ巡りの本、京都の町家巡りの本はあるが、大阪はなかなか。

次に、お気に入りの新潮文庫の棚。

う~ん、やはり売れ筋のものしか置いてない。

先日、再審開始が決まった事件を元にした佐野眞一の本を手にするが、

内容の重さにちょっと躊躇して、その場を離れた。

行った先は新書棚。平積みされている書籍をざっと眺めてみた。

平台の一番隅に、この本を見つけた。

 

ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書)

ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書)

 

当然だが全く無縁の大学、特別得意というわけでない日本史、

しかし、何故だか手にとってみた。

日本史が海外でどう受け止められているのか、

強いて言えば、その点が気になったんだと思う。

 

あんまりのんびりしてられない・・・

 

そんな気分からこの本を手にしてレジへ向かった。

いろんなタイトルの本に出逢えて良かった。

ネットで買うのとはやはり違う。

書店でインクの匂いや、手に触れるごとに感じる紙質の違い、

そんな本に取り囲まれている、なんと言うか良い意味の圧迫感、

それがなんとも贅沢な気持ちにさせてくれる。 一言、幸せなのだ。

今日の私のちょっとした贅沢な時間、20分。

駅へ向かう足取りは、ちょっとばっかり軽かった・・・ だろうか?