不覚!
昨日、またまた書店を徘徊してきた。
といっても、通常の、あまり文庫は期待できない書店。
こういう言い方はマズいか…
中規模。 これでいい?
どういうジャンル、どういうのを対象にして探していいのかわからず、
平積みされている文庫の表紙を、タラタラ~っと見ていたら、
目に留まりましたよ… 三島由紀夫!
『英霊の声』は以前から別の文庫で出版されていました。
しかし、しかし、しかしです、私の大好き・新潮文庫での出版!
しかも! いつもと装丁が違う。
三島由紀夫といえば、白地のオレンジ色の文字と決まっていました。
なのに、なんと斬新なデザイン。
意表を突かれた、まさにそれです。
手に取ってまじまじと見て、短編集であることが分かり、
しかも今まで他の文庫でも読んだ事がないような…。
こ、これは、嬉しい! まさに「新刊気分」。
あ゛… そうか! 没後50年なのか!
この新潮文庫を手に取る前に、
これを手にしていました。
中身を少し立ち読みして、凄く興味を持ったのですが、
何となく今回はスルーしたくなってしまい。
市ヶ谷駐屯地への突入、演説、そして自決…。
この衝撃的な出来事について、そしてそこまでの流れなど、
ずっと以前ですが、雑誌『AERA』で読んだ事があります。
世間一般的には、”右翼”と思われている彼ですが、
実はそうではないということ、
純粋にこの国の将来を憂いていたこと、などなど。
最期の姿、衝撃的な死のせいで、彼は多くの人たちから誤解されたままです。
その点が、上記の文庫内にきちんと書き留められているのか、
それにはちょっと時間が欲しい、そう思いました。
そこから目を移した先に、新潮文庫の短編集があったのです。
私はそういう衝撃的な死を遂げた三島由紀夫が好きなのではなく、
あの、猛烈に美しい文章を生み続けた作家・三島由紀夫が好きなのです。
なので、迷わずこの新潮文庫、購入いたしました。
このブログを書くにあたって、ネットで色々と検索していると、
なんとこんなサイトが…
不覚です、こんなサイトが出来ていたなんて。
もっと文庫習慣を復活させるべきでした。猛省です。
でも、こうやって再び彼の作品に出逢えることを、
本当にうれしく思うのです。