活字好きの本のお話

図書館や大好きな本の話、読んだ本の感想など、駄文で綴ってまいります。

司書になったら

司書の資格は大学やスクーリング、
通信教育なんかで取得が可能です。
年間にかなりの数の司書が誕生しているはずです。
気軽に取れるといれば取れる資格ですが、
この資格を活かしていくのは結構大変…。


席がないんです、はっきり言って。
しかも最近は人員削減ばっかり唱えられてて、
ますます席がない。


こうなると司書として何を極めていくが、
これをきちんと決めておくべきだと思います。


大まかに分けて4つ、と私は思っています。


まず、利用者と接するレファレンス業務、
修理や装備を担当する業務、
NDC・DDCの分類や件名を調べる業務、
そして目録業務。


最初のレファレンスに関しては、
利用者からの質問に対し的確に回答すること、
回答へ導く参考図書類、検索ツールを、
迅速に無駄なく教える事が重要だと思います。
実際に自分で使って調べてみて、
どれを使うことで最短の時間で答えを導けるか…
それを知っている事で、
利用者にとってはとてもいい利用環境と言えるでしょう。


修理や装備は単純に切ったり貼ったりという訳に行きません。
それぞれの資料の状態・形態に合わせて、
適切な処置を施す事が必要です。
紙や糊にたいする知識、さまざまな修理方法を習得する事、
これだけでもかなりの勉強が必要です。


分類や件名をつけること=内容を読み込むことです。
これらを適切にすることで、
利用者が目的にあった資料を見つけ易くなります。
ある特定の分野・テーマなどで振り分ける事は大事。
中身を読み込むためには語学力が必要な場合もあります。
そして様々なツールを利用しての検索力も必要です。


最後の目録作業、これが私の得意分野なんですが、
単にデータを作るだけなら、いとも簡単、単純な作業でしょう。
しかし、書籍というのは時代や国、言語別で特徴を持っています。
これらを数多くこなして傾向と対策を練ることが大事です。
時と場合によっては語学力が必要になってきます。
普通のキーボードでは打ち込めない言語・文字があります。
その場合もきちんと検索できる様に特別な作業をします。
資料も様々です、書籍だけとは限りません。
映像や音響資料、立体的なもの、地図のような平面なもの、
今の時代ならDVDやCD−ROM、マイクロ資料など、
様々な資料を相手にせねばなりません。
それらに合わせた目録の規則を知っている必要があります。


図書館の仕事といっても様々です。
簡単な仕事、とはとても言えません。
どれに照準を合わせて勉強していくのか…
それを、経験しながら考えていく事は、
この仕事の道を歩む上でとても大事です。


(2009年3月20日記載)