活字好きの本のお話

図書館や大好きな本の話、読んだ本の感想など、駄文で綴ってまいります。

お菓子となると、これ

一応、自分でお菓子を焼く。

子供が生まれ、離乳食を作るようになって、

お菓子の点で少し考えた。

乳児用のお菓子は難しいが、

おやつとして与えるお菓子は、自分が作ってもいいんじゃないか。

 

実は、お菓子作りには凄く抵抗があった。

高校時代に失敗をして、それが何となくトラウマになっていたのだ。

ところが、当時の私、お菓子に対する経験値が余りにも低かったため、

焼き菓子は温度が下がると硬くなる・・・という基本中の基本を知らず、

勝手に『失敗した』と思い込んでいたようなのだ。

実は非常にソフトなクッキーを作っていた筈が、

焼き上がりが柔らかすぎる、と捨ててしまったのだ・・・。

 

自分の過去の”失敗”がそうではないと分かり、

加えて我が家の”甘味奉行”(旦那)の厳しくもストレートな批評にも後押しされ、

私はお菓子作りに精を出すことになった。

初歩的な本を何冊か買い求め、それで来る日も来る日も焼き続けた。

そして初めて迎えたクリスマス、いよいよクリスマスケーキを焼くことに・・・。

 

といってもそこは素朴な田舎もん夫婦。

デコレーションケーキではなく、焼きっぱなしのカントリースタイルでOK。

何かちょっとでもさまになるようなものは・・・と、探して見つけたのがこの本。

 

ステラおばさんのアメリカンカントリーのお菓子

ステラおばさんのアメリカンカントリーのお菓子

 

アーミッシュ・スタイルで、素朴ではあるけれど、

でも飾らないわけでなく、とても自然な感じ。

カナダに旅行した時、メネナイトの住む町へ何度か連れて行って貰った。

そこで頂いた食事やスイーツは、大味な感じも無くて気に入っていた。

だから、この本を見つけた時は、これだ!と思った。

 

実際作ってみると、これが実に美味しい。

中には手の込んだものもあるが、ちょっと頑張れば私にも作ることが出来る。

特別なイベントでなく、日ごろのお菓子として頂くような焼菓子でも、

何ともいえぬ柔らかな雰囲気が、焼きあがった時に感じられるのである。

 

結構いい値の本なのだけれど、何度も何度もお世話になっている分、

粉やバターや、いろんなものが飛び散って、少々汚いことになってしまった。

でもこの汚れこそが、我が家のお菓子生活の積み重ねの結果なのだ。

 

昨日もこの中から、大のお気に入りのチョコチップクッキーを焼いた。

旦那の職場の生徒さんたちが、喜んで食べてくれたようだ。

みんなが笑顔になれるような、そんなお菓子の本に出会えて、

私も本当にラッキーだったと思う。 

これからも、大事に大事に、バターを捏ね、粉まみれになり、

オーブンを覗きながら、美味しいお菓子を作って行こうと思う。