活字好きの本のお話

図書館や大好きな本の話、読んだ本の感想など、駄文で綴ってまいります。

北欧神話の世界

海外文学を読んでいると、必ずと言って良いほど神話からの引用に出会います。
やはりその位、神話は生活と密着した存在なんだと感じます。
ただ、その神話の知識がないと、その作品に対する理解度が低下する、
あまり頻繁に引用されると、無知ゆえの苦痛が生まれてしまいます。
で、思うわけです。


神話読んだるっっ!


私がギリシャ神話を手に取ったのはそういう理由からでした。
神話とは異なりますが、シェイクスピアに関しても同様なことがいえます。
英文学の礎といっても良い彼の作品は、後の文学作品に影響を与えただけでなく、
その表現・言い回しは今でも多用されます。
だから、と言うわけではありませんが、やはりシェイクスピアも一読しておくべきですよね。


さて、前置きが長くなりましたが、
現在開いているのが、北欧神話と伝説』(講談社学術文庫刊)です。


北欧神話、と聞いても、やはりギリシャ神話や日本神話に比べると、
知名度や生活・文化への密着度が低い分、ピンと来ない、ということもあるかと思います。
しかし、現代のゲーム世代の子供達にとって、特にRPGに興じる人達にとっては、
かなり身近な存在ではないでしょうか?
FFシリーズのキャラの中に、召喚魔法を使う者がいます。
彼等が呼び出す者の中に、北欧神話に登場する神々が居ます。
雷を武器とするオーディンや、斧や鎚を振り下ろすトールなど、
彼等は北欧神話の中では重要な地位を占めています。
特に前者のオーディンは、ギリシャ神話で言うゼウス、主神です。


と、ここまでは私も知っていました。
しかし北欧神話の詳細な内容まではまだ知らずにいました。
全世界の構造、登場人物、人間との関係、そして神の時代の終焉(ラグナロク)…
後の人々の生活に、どんな影響を与えていっているか、その辺りが知りたいのです。
生活の端々、文学の中、伝承される物語の中…


キリスト教の信仰が広まる中、古代の神々を信仰する事を禁じられた時代があったようです。
そんな受難の時代を経ても、生き残っていく神話の強さ・素晴らしさ、
昔の人々が、生活の至る所に感じていた神々の力を、
また改めて感じてみたいと思っています。


北欧神話と伝説 (講談社学術文庫)

北欧神話と伝説 (講談社学術文庫)