活字好きの本のお話

図書館や大好きな本の話、読んだ本の感想など、駄文で綴ってまいります。

読書感想文


小学生時代、毎年9月になると苦痛の連続でした。
まず、本格的に運動会の準備が始まる事。
高学年の頃にはサッカーの練習の成果が出て、
足の速さも平均以上にはなったのですが、
それまでは、運動会は憂鬱の一言…。
父親は熱血親父だったので、こういう晴れの舞台で、
子供が活躍してくれる事を必要以上に期待してくれてました。
それが子供にとっては酷いプレッシャーで…。


そして、本題。
夏休みの宿題で、恐らく皆さん泣かされたと思う、
読書感想文と読書感想画。
わが子の小学校の場合、この2件、
任意で参加…ということのようです。
しかし!私の子供のころは違った!
というか、私の通っていた小学校は違った!


これ、必須だったんです。
夏休みの必修宿題でした。


コレがどれだけ夏休み40日間を憂鬱なものにするか…。
まず本を読まねばならない。
感想文と感想画、各々の為に1冊ずつ。
そして思った事、感じた事を文章に、そして絵にせねばならない。
実は、絵を描く事は好きなので、
どっちかというと感想画は先に出来上がってしまってました。


問題は…感想文。


文章、苦手なんです、今でもですけど。
姉がかなり筆のたつ者でして、
いつも彼女と比べられるので、やる前からゲンナリする。
それが家庭内だけならまだしも、
学校でもその事を逐一言われるので、余計嫌。


なのに、9月になると、何故か学校に居残って、
提出した感想文の手直しを迫られてました。
滅茶苦茶に書いたつもりが、
先生に気に入ってもらえたんでしょうねぇ…
これを県の感想文コンテストに出すとか言ってる。


文章の出来を認めて貰える事、
今から考えれば、こんな嬉しい事はない筈なのに、
あの当時の私にとっては迷惑以外の何者でもなかったです。
学校に居残るのは、天敵たる姉も同じ。
で、結局いい成績を残すのは姉なわけでして、
毎年敗北感に苛まれる… 実に耐え難い!
まさにこれは拷問といっても過言ではありませんでした。


3つ年の離れた姉が中学へ進学し、
少し気楽になったとはいえ、
”感想文居残り”は毎年繰り返されました。
友達などとっくに帰宅した午後6-7時になっても、
1人教室に残って、ただひたすら感想文を練り直す。
職員室へ持っていって、赤を入れられ、更に手直し…。


そしてこんな事が続く、しかも毎年ときては、
熱血親父が黙っているわけがありません。
とうとう我慢も限界、怒りの沸点に到達して、
学校に乗り込んできた事があります(苦笑)


まぁね、小学生ですから…早く帰宅して欲しい親心、
わかります、わかります。
自分が親なら、やはり、どうなってるのか電話くらいします。
平謝りする担任に、嵐のように荒れ狂う父親、
その間で、ほんとに”こまったちゃん”化した私…。


いま、こうやって大人になって、
文章を書くことを強いられる、何てこと、殆どなくなりました。
(前の職場ではちょっとありましたけど)
今の文章能力がもっと向上してくれないもんかと思います。
何かに迫られる事がなくなって退化するばかり。
しかもキーボードが賢すぎて、
漢字をどんどん忘れていってしまってるし。
ご自慢だった3つのペンだこも、柔なものになっています。
あの頃は実に苦痛だった”感想文居残り”、
ホントはもっと先生にお願いして頑張るべきだったと思います。


今となっては…あとの祭…


(2010年3月22日記載)