活字好きの本のお話

図書館や大好きな本の話、読んだ本の感想など、駄文で綴ってまいります。

使いにくい図書館

今や図書館内の仕事は分業化の時代、
って、今に始まったことではなく、
雇用の問題や、予算云々の問題から、
細かく分業化され、そして各々に業者が入り、
一つの図書館に数社の業者が出入りする、
なんて事は、至極当たり前になってきました。


各業務ごとに入札があり、
低価格で落札するのはいいけれど、
採算が合わずに、苦労している業者は多いかと。
そこまでしてとりたい仕事…
まぁ、ビジネスだから仕方ないのでしょう。


ただ、利用者の立場に立って、
この状況をじっくりと見てみると、
決してサービス重視だとは考えにくい気がします。


図書館サイドと業者間の連絡が密であるか。
同じ図書館内で作業するものとしての、
業者同士の連絡が密であるかどうか。
お互いがお互いの作業をどれだけ把握しているか。
細部の作業は異なるといっても、
図書館という大きな器の中で、
共に仕事しているという事を、忘れてはいないだろうか?


一緒に仕事してれば、大丈夫…


なんて思っていても、
いつも雇う側・雇われる側の壁、
業者同士の確執、それはひしひしと感じます。
そういうちょっとした摩擦が、
どこに支障を来すのか…


恐らくサービス面に出てくるでしょう。


細かい伝達ができないことから生まれる、
ほんの小さなトラブルでさえ、
利用者にとっては不快です。
そして、そういう小さな問題が、
働くものとしてもストレスになります。


予算を削る、人員削減をする…
ビジネスですから仕方ありません。
幾らメインが本や雑誌とは言え、人と人とが触れ合う場所で、
人員自体を、就労意欲を欠く対策を取ってどうするのでしょう?
図書館は、単なる本の収納場所ではないんです。


自分の身近なところで、ここ数年の間に起きた変化を、
とても悲しい気持ちで見続けてきました。
温かなイメージのある大好きな図書館が、
単なる倉庫に変わっていく・・・そんな気持ちです。
段々と無機質になっていく元の職場を、
さみしく見守る自分がいます。


(2010年3月9日記載)