活字好きの本のお話

図書館や大好きな本の話、読んだ本の感想など、駄文で綴ってまいります。

麗しき御坊様

昨日、職場にて、来年の干支である蛇の標本検索をした。

探せばいろいろとあるもので、絵、仮面、置物、絵馬など、

かなりの数のものを見つけることが出来た。

しかし、検索の依頼主はあまり満足していないらしく、

もっとストーリー性のあるものを求めてきた…。

そこでふと登場したのが、『娘道成寺』。

歌舞伎の演目でもあるこのお話は、安珍・清姫伝説の後日談で、

清姫の怨念である白拍子が蛇に化けて登場する。

 

美形の坊主・安珍に一目惚れした清姫は、

夜這いまでするが、結局安珍に受け入れられず、

その場凌ぎの嘘に騙された怒りで蛇に姿を変え安珍を追跡、

道成寺の釣鐘に隠れた彼を、鐘に巻き付いて焼き殺してしまう…

 

まぁ、人を騙すことも悪いし、

これだけ強い女の怨念も凄いけれど、

事の原因は、安珍が美しかったから? 

美しいことは…時折罪である。

(そんな気持ちを経験出来たら、私も嬉しいのに、と思う)

 

こんなことを考えていたら、最近話題になった本を思い出した。

 

美坊主図鑑?お寺に行こう、お坊さんを愛でよう

美坊主図鑑?お寺に行こう、お坊さんを愛でよう

 

美しい御坊様達が、今とても人気だそうだ。

こんな図鑑が出来ること自体、ご時世だと感じる。

表紙のみしか見てないが、確かに、美しい面々。

こんな御坊様にお経をあげてもらったら、眠気も来ないだろうに…

仏教関係の研究をする人たちとお仕事を共にする機会があったが、

その中にもなかなかのイケメンがいらっしゃった。

勿論、彼もいまでは御坊様。

生憎今回の本には登場してはいないようだが、かなり美坊主。

今頃、檀家さんの間で噂になっているんじゃないだろうか?

 

宗教という俗世間から離れた世界に、

見目麗しい姿があれば、それは尚更神秘的であろう。

そんな魅力に惹かれる今時の女の子達も、

度合いは違えど、清姫と同じ気持ちを抱いているんだろうか?